シロアリ対策: 基礎幅木(化粧モルタル)なしでもできるデザイン
建て替え前の家は、シロアリに土台が喰われていました。自分で発見したとき、見かけ上は問題なさそうだった土台が、触るとベコっと凹んで薄皮が剥がれて崩れ去ったのは衝撃でした。
そこまで被害が広がった一番の原因は、基礎が外部からも内部でも分断されていて、家の中でシロアリが発生しても、気になるそれぞれの場所で床をはがすことでしか、点検が不可能だったことかと思います。
そのため、新居の計画では、基礎断熱か床断熱か迷った際に、基礎断熱でも充分対策できるという話も知りつつ、わざわざコストをかけて怖いシロアリに挑戦することではないかと思い、床断熱にして、とにかく点検しやすい構造にすることを優先しました。
そのために工務店にお願いしたことは、
・床断熱にする。
・基礎は全て人が通って点検できるように。(昔と違い、標準でこうなっていることが多いそうです。)
・基礎幅木(化粧モルタル)はしない
・玄関ポーチはタイル貼りにしない
・玄関ポーチと基礎の間に土を入れない
・玄関ポーチと基礎を鉄筋でつなぐ
などのことでした。
ただ、それだけだと、モダン系のデザインならともかく、我が家のデザインでは、普通より殺風景になるので、特別にお願いしたことがあります。それは、
⭐基礎幅木やポーチタイルの代わりにコンクリートステインで色を付ける!
ということでした。
(手前の砂利のような地面は透水性コンクリート)
拡大してみると粗があるかと思いますが、この色だと実物は気になりません。
また、ポーチは、タイルはつけませんでしたが、レンガを端にだけつけました。(レンガの小端立て?)
こうすると、シロアリの通り道になりやすいと言われる、「タイルやレンガの裏が地面から玄関まで連続している状態」を避けられます。
結果、シロアリ対策をしつつも、デザイン上も満足です!
対策しても、いつかまた、シロアリさんと出会うことがあるかもしれませんが、気になったら自分でも点検できるようにはなったので、これでよしとしました。
以下、参考情報です。
まず、基礎断熱のシロアリリスクは、例えば、岡崎シロアリ技研さんのページに詳しく書かれています。
https://www.sinfonia.or.jp/~isoptera/myhtm/dannetsu/dannetsu.html
(もちろん、基礎断熱をされている会社は、各社、様々な対策をされていますし、コストをかけた分、リスクは減るはずです。)
また、床断熱でも、普通、基礎コンクリートの周りに仕上げにつける、基礎幅木(化粧モルタル)は、劣化すると、外基礎断熱の断熱材と同様にシロアリの通り道になることがよくあるそうです。
シロアリ屋の独り言2 by toyo さんでは繰り越しその事例が紹介されています。
https://shiroari3.blog.ss-blog.jp/2019-08-11
また、玄関ポーチのタイルも、同様に通り道になるリスクがあるようです。
その対策として、例えば、新潟のオーブルデザインさんでは、基礎は基本的に打ちっぱなしにされていたり、基礎幅木をつける場合も、上部に点検用の隙間をつけたり、と、様々な独自の工夫をされています。
https://arbre-d.sakura.ne.jp/blog/
でも結局、我が家では、打ちっぱなし用に気を付けて作った基礎でもないし、ところどころ、凸凹しています。
その凸凹があっても気にならない、ないしは、むしろ味がでる、方法として考えたのが、コンクリートステインでした。
https://www.ashford.co.jp/toughcoat.html
また、透水性コンクリートは、下記のドライテックです。これを採用した理由は、シロアリ対策ではないですが穴だらけですので、シロアリを誘導しないという意味では、普通のコンクリートよりましな可能性はあるかもしれません。
http://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/
ポーチに関しても、オーブルデザインさんや
https://arbre-d.sakura.ne.jp/blog/
こちらのブログの方など、
https://iiie296.com/?page_id=66
そのまま真似はできませんでしたが、面白い取り組みをされている方々が参考になりました。
ポーチと玄関の間の基本的なシロアリ対策は、
・玄関とポーチを離す
・玄関とポーチの間に隙間やヒビができたり、土が入ったりしないように完全に固定する
の両極端のどちらかのようです。
このポーチと基礎との関係についても、非常に悩みましたが、我が家の場合は、
・基礎とポーチ底板の一体打ちはできなかったこと
・しかし、どちらにせよドア下をモルタルで埋める必要があり、離すのも余計な隙間を作るだけになりそうだったこと
から、
・将来、地震などで基礎とポーチの隙間ができないように、後施工の差筋アンカーで接続すること
・ポーチと基礎の間に土を入れないこと
の2つをお願いしました。
(写真の黒い土みたいなのは、乾く前のモルタルです。)
結局、ここまでやっても完璧ではないですし、シロアリは確率で考えるそうなので、どうなるかわからないですが、
自分でも目視で点検できる箇所ばかりには、することができました。
(ポーチと玄関の間は、ヒビがないかを目視でチェックするということで。)
それで実験ですが、さすがにシロアリ関連では、建築時の工夫はしたものの、新居での実験は、、、しません!
↓テーマ毎のブログ記事のまとめも参考になりますね♪