自動制御:スティーベルのダクトレス第一種熱交換換気扇 LT-50 Proの CO2 濃度による自動制御の方法
ダクトレス第一種熱交換換気扇 LT-50 ProのCO2濃度による自動制御の方法について、備忘録として書いておきます。
2020年現在、日本スティーベルのダクトレス換気扇には、CO2濃度による制御機能はついてません。
しかし、LT50Proは赤外線リモコンが付いているので、赤外線を利用するスマートリモコンや、他のスマートホーム機器・サービスを自分で組み合わせると可能です。
下記はその一例です。
・換気扇:LT-50 Pro
・スマートリモコン:スイッチボット ハブミニ
・ネットのクラウドサービス:IFTTT
・CO2センサー:netatmoウェザーステーション
の4つを組み合わせます。
例えば、普段は、LT50Proの風量を1にしておいて、netatmoで検出したCO2濃度が設定値より上がると、IFTTTによりその情報がスイッチボットに伝わり、スイッチボットの学習リモコンで、LT50Proを急速換気モード(4時間、風量3になったあと、元の設定に戻る)にする仕組みです。
他のボタンを学習させて組み合わせれば、例えば、CO2濃度が指定値より下がった場合に風量を下げる設定もできます。
下記、方法の概略を書きます。細かい設定方法は、それぞれの機器の説明書や、それぞれの機器の使用方法を紹介されている方々のブログがたくさんありますので、それらをご覧ください。
①netatmoでCO2を測れるように設定します。
②スイッチボット ハブミニ(ハブプラスでも可能)に、LT50ーProの赤外線リモコンの、覚えさせたいボタンを記憶させます。
③IFTTTを設定して、netatmoとスイッチボットを連携させます。
IFTTTは、3つまでは今のところ無料でつかえるので、3つのCO2センサー(netatmoのステーションないし室内用モジュール)に対してこの設定をすれば、異なる3部屋のどれかのCO2濃度が上がると家中のLT50proを急速換気モードにする設定にできます。
(もし、IFTTTに対応したCO2センサーやスマートリモコンが他にあれば、他の製品でも良いですし、もし、IFTTTなしでCO2濃度で制御できるスマートリモコンがあれば、それでも良いです。)
④上記で終わりです。
ちゃんと動作しました。
動作の様子を見ていると、応答に何分かかかることが多いので、例えば1000ppm以下に保ちたいなら、それより低めの900ppmで動作するように設定することをお勧めします。
ちゃんと、CO2濃度を1000ppm以下に制御できているのがわかります。
⭐参考までに入手方法
・netatmo ウェザーステーション
2020年12月現在、国内代理店がなくなっているようですので、Amazonなどで並行輸入品を買うか、ebayなどで自分で個人輸入することになります。
計5台揃えるには、リスクがあり日数もかかりますが、ebayの個人輸入の方が並行輸入品より安かったです。
数万円しますが、購入方法により付属するモジュールの種類や個数が異なります。
本体のステーション(1台)と、屋内用モジュール(最大3台まで可能)の、計最大4箇所でCO2測定できます。
屋外用モジュールはCO2測定には使えません。(外の気温を知るには便利です。)
↓本体ステーション(屋内測定用)と屋外モジュールのセット
↓屋内用モジュール(これだけでは使えません。)
・スイッチボット ハブミニ
Amazonなどで数千円で買えます。
セールでecho dotなどと安くセット販売されることがあります。
1台で充分です。マスターに設定したLT50-proの近くに置きます。(他のLT50-proはマスターに連動。)
近くにLT50-pro以外の赤外線リモコンを使う機器があれば、それもこのハブミニで制御できます。
↓ハブミニ
ハブミニは、↓のコネクターでecho flexと繋げると電源ケーブルなしでスッキリします。
↓ハブプラスもOK ハブプラスの方が高い。
下記、並べて見ましたが、決してこれらのセットをそのままお薦めしているのではなく、この手のセットがAmazonのタイムセールで合わせて半額くらいになっているときをお薦めします。
↑普段は高いです!セットで半額くらいの時に!
⭐LT50-proのフィルターについて
上記は標準フィルターの使用結果です。
LT-50用のオプションのPM2.5フィルターも検討していましたが、日本スティーベルに問い合わせたところ、標準フィルターより換気量が半減するとのことでした。
我が家では、測定器で確認したところ、標準フィルターでも全く問題なかったので、換気量を優先して、標準フィルターを使っています。
下記は空気清浄器も使用しての測定結果ですし、周辺環境の程度にもよると思いますが。
↓下記は、netatmo以外の計測器の測定結果
PM2.5やPM10も規定値以下。この測定器は
Temtop M2000 2nd Generation。
Aliexpressで2万円くらいで購入。数ヶ月分のデータの自動記録とcsvでの出力ができます。(なぜか温湿度は記録されません。また、2ndでないM2000はcsv出力できないので注意。)
Aliexpressは届くのに2ヶ月近くかかりました。
https://m.ja.aliexpress.com/item/20000004078770.html
他は米アマゾンか、
https://www.amazon.com/Temtop-Generation-Recording-Calibration-Temperature/dp/B085C45TX9
直販ですね。
日本のAmazonの↓は「記録できない方」なのに高いので注意‼️。
↑買わないで。記録できない方なのに高いです。納得のうえなら問題ないですけど。
この測定器は、dylos dc1100。
6年前にebayで3万円くらいで購入。
PM2.5(2.5 マイクロメーター以下)やPM10(10 マイクロメーター以下)専用センサーと違い、それより大きな花粉やハウスダストも検出できるのが特徴です。
以前は空気質を測れる数少ない装置でしたが、機能の割には高価で、記録もできないのと、PM2.5の感度はあまり良くないので、今はあまりお薦めはしません。
フィルターと空気清浄器のおかげで、表示をどちらも0にできていますが、この測定器の前で布団を叩いたり、屋外に置くと日によって、数百~数千の値がでます。
左がsmall ( 1 マイクロメーター以上) 右がlarge (5 マイクロメーター以上)の埃などの個数です。
⭐注記1
CO2(二酸化炭素)は、CO(一酸化炭素)と異なり、高濃度(数千 ppm)でも、頭痛や倦怠感、眠気の原因となると言われている一方で、直ちに大きな健康被害がでるわけではありません。
建物の中にいる人の人数や活動状況の目安となるため、例えば、昨今の新型コロナ対策でも、CO2を1000ppm以下に保つことが内閣府からも推奨されています。
⭐注記2
netatmoのCO2センサーは比較的不正確との論文での報告もあります。一読しましたが、専門的に校正された機器の結果と比べて、低温や高温でのズレが見られたとのことです。
今回の用途は、常温付近に室温を安定させた屋内での用途ですし、学術的な目的でもありませんので、あまり大きな問題はないと思います。
他に良い製品が見つけられませんでしたし。