実験結果: 浴室換気扇の排気口を室内に?
さて、実験結果です。
何の実験結果かは、詳しくは前のページに書いてありますが、浴室の換気扇の排気口を、通常の屋外ではなく、屋内につけるとどうなるか?の実験結果です。
まず、床の乾燥の結果から書くと、
⭐ドアを閉めて(ドア下の通気孔は開いて)、屋内換気扇で換気した場合:
床は1~3時間でカラッカラに乾きました。
メーカーの(外換気としての)設計通りです。
⭐ドアを完全に開けて屋内換気扇で換気した場合:
床は、12時間以上たっても、少ししっとりしていました。
部屋全体としては、もしかしたら、こちらの方が乾燥していた可能性はありますが、やはり、メーカー標準の換気扇では、床の乾燥のためには、ドアを閉めた方が有利です。
ドア開けをするなら、サーキュレーターを試されている方々のように、通常の換気扇より強力な換気が必要ですね。
一方、それで完全に浴室が乾燥するか?というと、12時間以上換気しても、無理でした。
もともと大きな水溜まりができていた箇所を完全に乾燥させるには、換気タイマーの最大の12時間でも、全然足りません。
窓は、乾燥できている日も、できていない日もありました。
でも、一歩下がって考えてみますと、これは当然の話です。いくら乾燥した室内でも、コップ一杯の水が一晩経ったら乾燥してなくなっていた、という状況をつくるのは、不可能ではないですが、なかなか難しいです。
そのため、どの程度の水溜まりまで対応させたいか、で、必要な換気性能が変わりそうです。
窓についても、入浴中にどのくらい濡れていたか?つまり、どのくらい結露していたか、あるいは、我が家の場合、入浴中、どのくらい子供たちが遊んで窓が濡れたかの方が影響が大きいですが、それ次第です。
もし本気で気にするなら、入浴後に軽く気になる水溜まりを乾拭きすると良さそうです。
さて、次に、浴室の湿度の変化を見てみましょう。
湿度については、
衛生微生物研究センターさんのカビQ&Aによると、
https://kabi.co.jp/kabi/%E3%82%AB%E3%83%93q%EF%BC%86a/
カビが発育するためには、80%以上の湿度が必要、しかし、表面に水があれば、それ以下でも生える、とのことです。
つまり、水溜まり以外については、浴室全体を湿度80%以下にすることが、最低限の浴室換気の目標と考えられます。
下記の2条件の我が家の測定結果を示します。
①浴槽のお湯を抜かず、浴槽のフタを閉めて12時間換気したときの浴室の湿度の変化
②浴槽のお湯を抜いて、浴槽のフタを開けて12時間換気したときの浴室の湿度の変化
どちらも、意外と複雑な変化でしたが、12時間後の湿度は、ほぼ変わらない結果でした。途中の変動は、相対湿度なので、室温の影響がありますし、それ以外の要因もありそうです。
しかし、どちらも12時間後には、室温が低下したにもかかわらず、湿度80%あたりまでは落とすことができましたので、最低限の換気の目標はぎりぎりクリアできたと言えるかもしれません。
より確実にするためには、連続運転にするべきですね。
そして、最低限12時間は換気するということは、もし外に排気していたとすると、それだけずっと、他の部屋で空調した空気を排気することになっていた、ということですので、(もちろん、その方がより早く湿度は下がりそうなものの、)とりあえず、屋内排気にしてよかったようです。
もしそのうち、もしカビが生えることがあったら記事にします。
そして、もしもっと湿度を早く下げるには、やはり、オーブルデザインさんや他の方々のように、CFファンやサーキュレーターで風量を倍近くにするのが良いでしょう。
なお、12時間後の浴槽内はどうなっていたか?
①の場合、浴槽内は、まだぬるま湯より温かい、(温度計がなかったので、体感で30℃付近)でした。
さすが、断熱浴槽と断熱フタです。
②の場合、浴槽もカラッカラに乾いていました。
また、他の部屋の状況ですが、まず、寝室やリビングの湿度には、思ったほどの影響はありませんでした。人がいるかいないか、による変動の方が大きく、浴室換気の影響がわかりませんでした。(浴室換気扇をまわす前から、気温20℃付近、湿度50~60%で、あまり変わりませんでした。)
排気口のある脱衣室のとなりにある洗面台の鏡も、風呂ドアを閉めての換気では、曇ることは全くありませんでした。
唯一少し曇ったのは、風呂ドアを開けっ放しにして換気した時だけでした。
以上実験してみて、本当はもっと色々な条件での湿度比較を続けるつもりでしたが、netatmoの湿度計が結露したか、入浴中にお湯がかかったかで濡れてしまい、湿度の表示が下がらなくなってしまったので、当面、実験は取り止めです(汗)
下記、最後に参考資料として、①②での浴室の室温とCO2の変化です。上記は相対湿度なので、室温の影響は大きいです。
①
②
↓テーマ毎のブログ記事のまとめも参考になりますね♪