新築したので実験しよう!

35年ローンで実験装置✕ 自宅◎を作ったので、実験したい! (2023年9月以前の投稿に、一部、試しに入れたアフィリエイトリンクが残ってますが、その広告収入を目的とした記載内容の記事はありません。)

実験結果: 吹き抜け2つを使って全館を空調できるか?

我が家の換気は、ダクトレス換気扇ですので、全館で空調するには、少し工夫がいります。
その工夫と、実験・測定の結果を紹介します。
実験と書きましたが、ここでは単に、現在、空調できていることをCO2濃度で示します。
(このページの一番下)
温度差については、今後、普段生活している記録を順次、アップしていくことになると思います。


住みはじめる前は、設定を色々変えて、実験するつもりでしたが、いざ住み始めて、設計時の想定通りに動いているのを確認すると、比較のために、わざわざ条件が悪くなるように設定を変えて、生活を崩す気がなくなったのと、家族を実験に付き合わせるのが無理だったからです。


我が家でおこなっている工夫は、下記の通りです。
1) 南北に吹き抜けを設け、それぞれにシーリングファンとサーキュレーターを配置しての家全体の空気の流れを作る。
2) 全ての部屋(トイレ・浴室除く)のドア上部に通気孔を開口する。
3) 各居室にダクトレス第一種熱交換24時間換気扇を配置、自動制御
4) 納戸(書斎)には、サーキュレーター代わりに空気清浄器を置き、ホール(廊下)との間で24時間換気する。

(2020年5月追記:こちらの部屋も壁掛けサーキュレーター、トヨトミ FC-W50Hをつけました。)
5) 各階に1台ずつのエアコンで温湿度を自動制御
(2021年5月追記:エアコンは暖房も冷房も、基本的には手動制御・連続運転にしました。

2022年5月追記:エアコンは2021年中頃からAlexaの定形アクションでの制御に切り替えてました。

6) どうしても湿度が上がったとき用の除湿器を室内物干しに設置。

2022年5月追記:除湿機は湿度制御で、温度制御のエアコンと併用してます。)

7) 各階にnetatmoを配置して温湿度、CO2を監視。


以下、解説していき、最後にCO2の測定結果を示します。


1) 吹き抜けのシーリングファンとサーキュレーター
よく、階段や吹き抜けからのコールドドラフトを防ぐために、吹き抜けや北側階段をドアやカーテンで仕切っている家がありますが、それと真逆の考え方です。
まず、コールドドラフトが起きるのは、各階の空気が充分屋内で循環されておらず、温度が大きく違うからです。そのため、溜まった空気が流れてくると、温度差を強く感じてしまいます。
そのため、むしろ、もっと強く、階段や吹き抜けに空気を流してかき混ぜてあげることで、各階の温度差を減らし、コールドドラフトを防ぐことにしました。


・南側吹き抜けのシーリングファン:
風向を上向きに設定しています。3.5帖の、ほぼ真南の吹き抜けです。
日があたると、暖められた空気が軽くなり、上昇気流が発生します。ここではこの上昇気流に抵抗せず、あえて、さらに促進して、すぐ横の通気孔から、3階の各部屋に送ることにしました。
シーリングファンはDCモーターでは風量の大きい、オーデリックWf060
https://www.odelic.co.jp/CGI/product/search.cgi?detail=WF060_0_0


・北側吹き抜けのサーキュレーター:
風向を下向きに設定しています。1/4帖の、ほぼ真北の小さな小さな吹き抜けです。南側の吹き抜けの対角線で反対側にあります。
南側のシーリングファンから、3階の各部屋や廊下を通ってきた空気が、今度は、北側吹き抜けのサーキュレーターと、そのすぐ隣の階段で、2階を通って、1階まで落とされます。
その結果、1階では階段や吹き抜けから、コールドドラフトではなく、暖かい空気が流れます。
トヨトミ FC-W50H
https://www.toyotomi.jp/products/environment/circulator/fc-w50h/
↓最近、少し値上がりした気がします。。


下地を用意してもらい、取り付けは自分でしました。

(2021年10月、ご質問ありましたので、引いた写真を加えました(#^.^#))

(2022年5月、安全のため下の棒を一本足し、また、トレーニングのため上の棒2本をステンレスに付け替えました)


2) ドア上部の通気孔
準耐火建築なのもあり、木枠をつくるか、石膏ボードを加工するか、どちらにしても、通気孔をあけること自体が大工さんが大変、ということでした。
各部屋全部、大工さん力作の造作です。
大工さん、本当にどうもありがとうごさいます!
そして、塗装屋さんの手により、さらにかっこよくなりました。


3) ダクトレス換気扇
下記で、こちらの換気扇のCO2濃度による制御方法を解説しました。
https://torikaji.muragon.com/entry/16.html


(2021年5月追記
温湿度による、換気扇の熱交換のオンオフ自動制御も足しました。
オーバーヒート対策 Q値自動制御型スマートハウス 


4) 納戸(書斎)のサーキュレーター代わりに空気清浄器 ki-gs70
以前、型落ち品で安く買ったシャープの風量が大きめの空気清浄器を置き、下記の理由から、24時間動かしています。


・この部屋は、24時間換気や吹き抜け換気、どちらの主な経路にも含まれてないため、通気孔だけでは充分換気できなかった(温度やCO2の差が起きやすかった)ためです。
当初、この部屋だけ寒かったですが、空気清浄器を回したら快適になりました。


・空気清浄器は、24時間運転が基本です。
喘息の子ども達のために、以前の家で、空気質モニターを使って調べた結果、築40年の隙間風の吹く家でさえも
「全ての換気口や窓にフィルターをすること」
「空気清浄器を24時間運転すること」
の2点を守ると、ホコリや花粉が桁違いに減った経験があるからです。
空気清浄器の加湿機能は、まだ使ったことはないです。
(使用している空気質モニターについては、
https://torikaji.muragon.com/entry/16.htmlの下の方にまとめて紹介しています。)


5) 各階のエアコン
富士通ゼネラルのノクリア xシリーズの40 kWです。各階1台ずつの計3台です。これを3台入れたのは、オーバースペックな気もしています。
AI 運転も興味がありましたが使わず、
3台とも、毎日快適モードで自動運転しています。
自動で送風や暖房など、運転を切り替えてくれます。
(AI運転は、ときどき、タイマー設定を気象予報に合わせて提案してくれるのですが、毎日快適モードのテスト中なので、まだそれを実行したことがないだけです。)
自動運転でも、標準設定から好みで±2℃調整できるので、家族が好みで各階の調整を変えています。
(後日追記:結局、手動設定に切り替えました。詳しい設定はコチラつエアコン1台の3階建て全館暖房の実測とUa値・Q値の関係 


6)除湿器
三菱の除湿器は24時間除湿できて、自動運転のための湿度も指定できます。大きめのタイプの方が効率が良いですね。我が家は以前から使っている、180タイプの少し古い機種です
https://www.mitsubishielectric.co.jp/home/jyoshitsuki/
梅雨や、室内物干しで、湿度があがり過ぎた時用です。
当初、60%設定にしていましたが、洗濯物の気化熱で、物干しは室温が低い傾向があり、以外と簡単に動作してしまったので、今は、65%や70%を越えると動く設定を試しています。


家全体の湿度は、除湿器以外に、エアコンの冷房や再熱除湿で制御できるようにしています。


(加湿は洗濯物で充分なようで、まだ加湿器は使っていません。)


除湿器の排水は、溜まった水を捨てるのが大変だったので、予め、壁にエアコンのドレイン用の断熱ホースを通してもらい、それに自分で除湿器を接続しました。
下水につなぐか迷ったのですが、エアコンのドレインも、壁からでていますので。


壁はしっかりシーリングして、気密をとっていただきました。壁から出したドレインホースに、自分で、除湿器に合う普通のゴムホースをつないで、防水のために、接続部にブチルテープを巻いた後、ホース全体をビニールテープで巻きました。少し汚れていますね。。。


壁から屋外にでたドレインホースには、エアコンも除湿器も全て、自分で逆流防止弁と、防虫キャップをつけました。
こちらも、ブチルテープとビニールテーブルを自分で巻いて接続して、部品間の防水・気密を取りました。


因幡電工 おとめちゃん
https://www.inaba-denko.com/ja/data/series/info/id/005-00007/


オーム電機 OHM DZ-BDC14-16 防虫ドレンキャップ
https://www.ohm-electric.co.jp/product/c20/c2009/4805/


7)netatmo
netatmoは、換気扇と一緒に下記のリンクで解説しました。
本体と室内モジュールの計3台を各階に置いて、換気扇の自動制御に使っています。
室外モジュールを屋外に、もう1つの室内モジュールを随時、浴室や気になる箇所のチェックに使っています。
計5台揃えるには、リスクがあり日数もかかりますが、ebayの個人輸入の方が並行輸入品より安かったです。


https://torikaji.muragon.com/entry/16.html


本体のステーション(1台)と、屋内用モジュール(最大3台まで可能)の、計最大4箇所でCO2測定できます。
屋外用モジュールはCO2測定には使えません。(外の気温を知るには便利です。)


↓本体ステーション(屋内測定用)と屋外モジュールのセット


↓屋内用モジュール(これだけでは使えません。)




⭐全館空調の検証
さて、温度差の話は、一年経たないと検証できません。
ここでは最後に、全館空調の確認として、数日分のCO2濃度を示します。
(注: ここでの全館空調は、「全館を一体的に空調する仕組み」のことで、「一台で全館を空調する全館空調機」の話ではありません。)


1階寝室・2階リビング・3階書斎
です。1階は日中、2階は夜中、3階はほぼ1日中、誰もいないことが多いですが、全ての部屋のCO2濃度がある程度連動して、上下しています。(細かく見ないでも、おおまかにはほぼ同じ形なのがわかりますね。)
誰もいない部屋でもCO2が連動して変化していることから、空気の流れが全館に行き渡っていることが確認できました!


(より詳しく解説すると、これらのデータからは、ダクトレス換気扇の屋外との換気速度よりも、屋内での空気の流れの方が速く、全館で循環していることがわかります。
なぜなら、もし屋外との換気速度の方が屋内循環の速度より速い場合や、全館では空気が循環していない場合は、人がいない離れた階の部屋では、CO2が同じように上昇する理由がなくなるからです。
一方で、屋外との換気速度が充分なことも、全館のCO2濃度がほぼ1000ppm以下に保たれていることから確認できます。)


↓テーマ毎のブログ記事のまとめも参考になりますね♪

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